A:日本の99.9パーセントのお米は、田んぼを耕してつくり、冬の田んぼは水を引いて乾かします。自然耕米は、人はあまり耕やさず、冬も水を張ります。こうして増えた田んぼのイトミミズが耕してくれます。イトミミズという自然の生きものが耕すので「自然耕」と言っています。この「自然耕米」という名称は、商標登録されています。
A:田んぼに住む生きものの住みかを壊しませんし、冬・水・田んぼでは、イトミミズやユスリカがかなり増えます。それらをえさにドジョウ、カエル、タニシなどが大繁殖、絶滅危惧種のメダカも群れて泳いでいます。
耕すとワラをすき込むので、ワラが土中では腐敗してメタンガスを排出し、地球温暖化の1つの要因をつくっています。深く耕さないとワラは田んぼの表面に残り、水の中で分解されて藻類を繁茂させます。それが水中の酸素を増やし、生きものがたくさん増えるのです。
A:主に4つほどあります。
まず、イトミミズが土をつくってくれます。土の中の養分を食べて糞として出す。そのトロトロ層は草の発芽を抑えたり、稲にとって吸収しやすい栄養分となるのです。
次に、カエル、トンボ、クモたちが増えてくると、彼らは害虫をつかまえて食べてくれます。稲を守る兵隊さんで、彼らが働いてくれると、農薬に頼らなくてすむようになります。防虫・殺虫剤をまくより、生きものに働いてもらった方が、害虫の発生率が低くなるというデータを、宮城県の農業試験所で発表しています。
3つ目は、メダカが泳ぎ、ゲンゴロウやタガメなど水生昆虫がたくさん住んでいるということは、その田んぼで穫れるお米の安全・安心を、彼らが保障してくれているわけです。
4つ目は、生きものが生産農家を元気にしてくれるんです。「今までは、水がちゃんと入っているか、病気が出ていないか、心配で田んぼを見まわっていたのが、今は、メダカが増えてるかな、そろそろトンボの孵化が始まっているかなとか、楽しみで行くようになった」という農家が多い。生きものたちと一緒に稲を育てるのは楽しいと、多くの自然耕農家は生きもので元気を取り戻しています。
日本の豊かな自然環境と元気な農家を取り戻す立役者が、田んぼの生きものたちなのです。
A:北から、岩手県奥州市、秋田県大館市、福島県郡山市、新潟県佐渡市、栃木県大田原市、千葉県香取市など各地に住んでいる自然耕農家が取り組んでいます。
少しづつ広がっていますが、まだまだ点在している程度です。除草剤に頼らないので、田の草が大変でなかなか広がらないのが実情です。こうして消費者の皆さんがたくさん食べてくださることが、農家の力強い応援になります。
A:米ぬかや自家製堆肥を入れる農家はいますが、化学肥料と農薬はいっさい使っていません。農薬・化学肥料を使わない栽培法です。
しかしこの栽培は、田の草取りが想像以上に大変です。そこで、メダカのがっこうでは、田の草研究の場として“田の草フォーラム”を開いたり、このお米を食べている消費者たちと“田の草取りツアー”に行って、農家と苦労を分かち合う場を持っています。
皆さんも、田の草取りツアーご一緒しませんか?
A:東京に、お茶の水クリニックという、末期ガン患者を食事療法で治そうという病院があります。その森下博士・院長は、実際にこの田んぼを調べ、「この自然耕米はエネルギーが高いから食べたほうがいい」と患者に勧めています。
また、こんな話もあります。農薬や化学肥料を使ったお米を食べられなくなった、ある化学物質拒絶症の方(女性)がいました。その方から、千葉の自然耕農家にきたお手紙をご紹介します。
『・・・お友だちが無農薬の有機米だよといって持ってきてくれるお米を食べても、やはり反応が出てしまう。だんだん食べるお米がなくなってしまったのです。そんな時、ある人から『自然耕米といういいお米があるから』と聞き、注文して恐る恐る食べてみました。1口、2口とゆっくり口に運んでみました。何の反応も出ません。3口目を口に入れて、噛んでいると、とてもおいしいのです。お米の味をすっかり忘れていました。お米がおいしいと感じ、味わったのは何年ぶりだったでしょう。・・・こんないいお米を作ってくださって、本当にありがとうございました。』
この方は、今でも自然耕米を毎日食べてすっかり健康を取り戻しました。化学薬品を使わずいのちのエネルギーに満ちたお米が、彼女の元氣の元なのです。
A:この生きものいっぱいの田んぼを広げようとしているのが、NPO法人メダカのがっこうという団体です。自然耕米は、メダカのがっこうを応援しているNAPから購入できます。
(TEL:03-5695-1788、 FAX:03-5695-1789)